2012年11月25日日曜日

[映画] ゲットバック(原題 "STOLEN")

2012年11月24日(土)21時15分の回で見てきました。主演ニコラス・ケイジ、監督は「エクスペンダブルズ2」のサイモン・ウエスト。いや、これが意外な掘り出し物でした。

ストーリーは銀行強盗もの。銀行から1000万ドル強奪するも途中ある出来事があり、主人公が味方に捨てられて一人奪った現金を持って逃走。結局FBIに逮捕されて8年間刑務所入り……というところからスタート。ニコラス・ケイジはFBIと元犯行グループのメンバーの一部から強奪した現金をいつ引き出すのかと付けねらわれるうちに……という展開。
論理的な理由付けはされているのですが、けっこうざっくりしていていい加減なところはあります。例えば現金の行方はFBI側は何故か主人公が隠した説を持っているように見えるのが不可解。あの展開から言えば逃亡した他の犯人グループが持ち去ったと思うのが普通だと思うのですが、そういう発想が何故か欠片もないとか。
ただ作中の物語の勢いで見ている間は極端に疑問を感じるような事はなく、最低限のつじつま合わせはしているように思います。まあ、この種の映画はそれでいいかなと。

それにしてもFBIの描写はブレが大きい。前半はともかく後半は倫理的に疑問なのですが、あんなのでいいのですかねえ。ちょっと酷過ぎると思う。

とはいえ、ニューオーリンズの祭騒ぎの中の駆け引きはなかなか上手く撮影されていて好感。見ていて面白かったのがスマートフォンの扱い。iPhone=悪人、Blackberry=味方という露骨な色分けが面白かったですね。この区分け、タッチ操作とQWERTYキーボードの違いで分かりやすくしようという意図かと見るのは勘ぐり過ぎでしょうか。
主人公の娘役、主人公を助ける元仲間の女性、逆恨みする犯人となかなか魅力的なキャスティング。最後ににやりとさせられるシーンも入っていて、良い意味での職人芸が発揮されたアクション映画になっていてお勧めです。