原作は結構枝葉が多いのですが、思い切って整理されており映画として見通しが良くなっていて好印象。
北川役の浅野忠信の演技がまるで國村隼のようにしか見えなかったのですが、そのような演技をさせた意図がよく分からない。たまたまそう見えてしまっただけなのか。個人的には不思議なところ。
例えばひき逃げと最後のシーンはリアルな人の死を描いていて分かるんですが、その一方で銀行内で金属工具で人を殴るシーンでは、あれで人が死なないのか?という疑問と計画的犯行なのに相手を拘束する方法が工具で殴るというのは少々信じ難いものがあります。
この瑕疵を除けば最良の映画化だと思う。