2015年6月29日月曜日

[ノンフィクション] スケイヒル「アメリカの卑劣な戦争」

ジェイミー・スケイヒル「アメリカの卑劣な戦争:無人機と特殊作戦部隊の暗躍」(柏書房)、原題"Dirty Wars:The World is Battlefield" 上・下巻を読了。
Navy SEALsが出てくる作品は作戦の是非は描いていない。彼ら自身は与えられるROEに従って命令に応じた任務遂行するにすぎない。では誰がその作戦を命じているのか、またどのような体制になっているのか具体的な事例を挙げて説明を試みている。また無人機による対テロ作戦の実態がどのようなものであるかを描いたのが「アメリカの卑劣な戦争」である。

2015年6月25日木曜日

[映画] グローリー/明日への行進(原題: SELMA)

この作品、冒頭から最後まで大変な緊張感に溢れている。終わりですら何人かは悲劇的な運命を辿っていて単なる勝利感にはならない。史実のエッセンスを追体験させる作りになっている事が大きい。
何故血の日曜日事件が衝撃を与えたのか、何故デモに参加して飲食店に逃げ込んでいたのに撃たれなければならないのか。何故唾を吐きかけられ、いきなり殴られたりしなければならないのか。差別・区別と偏見に対してされた側がその時どう思ったであろうか。実際にその時にそこにいた人がどう感じたかを体験させる映画となっていて、本作の監督の力量を感じた。