2012年7月13日金曜日

セントラル愛知交響楽団第121回定期演奏会〜失恋の涙はじけてソーダ水〜

日時:2012年7月13日(金)18:45開演
場所:しらかわホール
管弦楽:セントラル愛知交響楽団
指揮:齋藤一郎
ピアノ:三輪郁
トロンボーン:松谷聡美

プログラム
ワーゲンザイル:トロンボーン協奏曲変ホ長調
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550





わりと近現代曲が多いセントラル愛知にしては珍しいプログラム。モーツァルトにはさほど興味がなかったのでトロンボーン協奏曲(!)という珍しさで行って来ました。
プログラムを読むとワーゲンザイルはモーツァルトと同時代人で幼少期のモーツァルトと面識があった人物。
楽曲は2楽章構成でチェンバロの響きがバロックの香りを持ち込む中で柔らかなトロンボーンの演奏が絡む構成。(後日セントラル愛知の中の人からレオポルド・モーツァルト(=ウォルガンフ・アマデウス・モーツァルトの父)も候補に入っていたとのお話を教えて頂きました)

2曲目からモーツァルトプログラム、ピアノ協奏曲第22番へ。バロックの雰囲気が消えて三輪郁さんの華やかなピアノとオケがマッチした演奏でした。
休憩の前になんとアンコールが入り、四手のためのピアノソナタK.381第1楽章。奏者は三輪郁さんと指揮者の齋藤一郎さんのお二人四手による妙技。演奏前に齋藤さんが「姉と演奏する為に作曲」と紹介されていましたが、Wikipediaを見ると姉のナンネルがこの曲の草稿を持っていたとの話が出ていて納得。

休憩後の後半戦は交響曲第40番。冒頭がCMなどでよく使われている楽曲ですがライブ演奏で聞くのはやはり違うなと眼を開かされた思い。聞いていると後の交響曲作曲家たちが参考にしたのではないかと思える部分が散見されます。交響曲黎明期から発展期へと移って行く過渡期の楽曲のように感じられた。
私自身はショスタコーヴィチを中心に近現代曲目当てで演奏会に行くクチなので、モ^ツァルトはほとんど聞いてこなかったのですが、モーツァルトが後の作曲家に与えた影響を考える為には聞いておかなければならない、というか食わず嫌いは損するなあと思った次第です。