2010年3月28日日曜日

ブルーノ

27日(土)夕方に見てきました。下準備せず見たのでどのような観客想定か分からず大混乱。自宅に戻ってタマフルに応募したら読まれましたが、今一の出来になりました。これが読まれるんだもんなぁ。分からんもんです。


シネマハスラー投稿バージョン:
正直ウィットやブラックユーモアを期待しましたが、あまりに強烈な内容で何か表現した物があったとしても全く理解出来ません。
途中、TV番組でアフリカ系アメリカ人の人々が怒り狂っていましたが、全く同感。
最後の20分にして「もう、ええわ」と脱出しました。。。
世界の中心で「みんな、敵よ!」と叫ぶ事が目的だと理解するのであれば、かような映画になるのだろうなと思います。
ただ、それで何が得られるのかは分かりませんが……。


Twitterとシネマハスラーを聞いて(アップデート版):
リスナーは7:3で評価している人が多いのは私から見ると驚きでした。
シネマハスラー中にググって分かりましたが、主演・監督のサシャ・バロン・コーエンはユダヤ系英国人。中ツ国編が何故存在するのかはこれで理解。自らの出自にも触れる事で、本作のキツい「笑い」の対象は自分にも及ぶ事を示した物じゃないかと推測。まぁ、実際のところは分かりませんけど。。。
この作品で問題を感じるところは、企業や国家といった強者を笑うのではなく、マイノリティや人種問題等に対して矛先が向いてしまっている点。
またアメリカやアフリカ、イタリア、ドイツはネタとして出てきますが、英国が出てこない点は個人的に疑問を感じています。

下ネタは主人公にまつわる部分なので良いと思うのですが、アフリカ経由でアメリカへ帰国するシーンはあまりにショッキング。
この作品は周囲の人々の反応があまりにリアリティが高く、感情移入しやすいんですよね。。。このシーンはこの後TV番組シーンに入り思いっきり炸裂する展開になっています。TVスタジオの見学客からブルーノは総スカンされます。本人の描写はともかく、公権力が介入して連れ去る原因となる話の展開は実際にこのような事があれば起き得る話です。正直、どのような観客を想定してこの作品を作ったのか分からず、疲れきって脱出したのが正直なところ。
笑いの基盤は多数派が少数派の特異点をあげつらうところにあると思います。本作は世界規模でこの原初の笑いを追求しているように感じられます。
この追求の過程で、各国の事情は斟酌しない事でコーエンは公平な笑いを実現しようとしたのじゃないかと推測しています。

コーエンさん、日本をターゲットとした作品を作ったらまた凄まじい事になるんでしょうね。もっともどのようなキャラクターに扮して潜入するのかが問題ですが。。。英国の日本観が分かるので見てみたい気がします。