実の所本数的には「君の名は。」「この世界の片隅に」リピートしていた事が多かった。いずれも上映が長く続いたし「この世界」は未だに上映予定が組まれていて2018年にもコロナ系シネコンで上映予定が出ている。
もっと見たかった2017年新作アニメは「夜明け告げるルーのうた」だった。これは素晴らしい映画。既存楽曲転用、他の作品の引用など入れてきているのにオリジナリティーが高いという不思議さが炸裂していた。封切りタイミングなど悪く、海外の映画賞受賞後に一度再上映されたが大きなヒットになっていないのが惜しい。是非見て欲しい一本。
「LOGAN」は実際は「LAURA」じゃないかと思う。ダフネ・キーンを世界に知らしめた一作。「地下鉄道」をモチーフに少数の差別される人々の戦いを描いていた。父が子に継承する物語でもあった。現実社会を映画世界に投影して問題提起もしてみせた傑作。
「否定と肯定」。実際にあった歴史修正主義者の英国歴史作家とユダヤ系アメリカ人の女性教授の間に起きた名誉毀損訴訟を描いている。歴史修正主義とは何か。どのような手段で歴史を改ざんし人を侮辱するのか、よく仕掛けられる手法について全てを盛り込んでいた。歴史修正主義とは人へ敬意を払わず、認めず、受け入れず、排除しようとする。彼らはピエロであり相手をしてはならない。決して同じ土俵に載せてはならない。侮蔑と軽蔑をもって接するべき相手である。
実写映画では第二次世界大戦映画の公開が多かったように感じる。英国作品だとダンケルクなど独軍に押されていた緒戦期の映画化が目立つ。その中でダンケルク撤退戦を陸海空に別れた4つの主観で描いた「ダンケルク」とそのダンケルク撤退戦のあるエピソードを劇中で映画化する「人生はシネマティック!」は時系列につながっていて、いずれも素晴らしい作品だった。(第二次世界大戦英国最悪の時に首相の座に戻ったウィンストン・チャーチルを描いた「DARKEST HOUR」(2018年公開予定)も「ダンケルク」世界の作品の一つになるだろうと思う)
「女神の見えざる手」はアメリカの病理となっている憲法に記されたある修正条項を巡ってのロビーイング活動を背景に凄まじい政治闘争劇を描いている。あらゆる駆け引きが尽くされて双方破滅の一歩手前まで追い詰められていく様子を活写。ジェシカ・チャステインのエキセントリックなキャラクター演技が素晴らしい一作。ハゲを隠さないマーク・ストロングはだいたいはいい人という定石も守ってるし。
2017年は個人的に求めてない作品も少なからずありましたが、それでも上位50本はどなたにもおすすめ出来る作品ばかりなので良い年だったと思う。
個人的には映画館で見るという体験は別に新作でなくてもいいというのは「君の名は。」「この世界の片隅に」で体験できた事だった。これら作品はまたリバイバル上映して欲しいと願っている。
1〜5位:
- 夜明け告げるルーのうた
- 人生はシネマティック!/Their Finest
- 否定と肯定/Denial
- LOGAN
- ダンケルク
- 女神の見えざる手/Miss Slone
- メッセージ/Arrival
- 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
- ブレードランナー2049
- スターウォーズ/最後のジェダイ
- ドリーム/Hidden figures
- マンチェスター・バイ・ザ・シー
- ベイビー・ドライバー
- 劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ
- バーフバリ/王の凱旋
- ローガン・ラッキー
- gifted/ギフテッド
- パターソン
- ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー Vol.2
- KUBO/クボ 二本の弦の秘密
- 夜は短し歩けよ乙女
- フリー・ファイヤー
- ヒトラーへの285枚の葉書
- ハクソー・リッジ
- マイティー・ソー:ラグナロック
- エル ELLE
- 散歩する侵略者
- 密偵
- 新感染 ファイナル・エクスプレス
- ラ・ラ・ランド
- 猿の惑星:聖戦記
- カフェ・ソサエティ
- ゲット・アウト
- パワー・レンジャー
- 劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel I. presage flower
- ゴールド 金塊の行方
- ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦
- スパイダーマン ホームカミング
- T2トレインスポッティング
- メアリと魔女の花
- キングコング:髑髏島の巨神
- バリー・シール/アメリカをはめた男
- パトリオット・デイ
- ジャスティス・リーグ
- IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
- ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
- グレートウォール
- BLAME!
- カーズ/クロスロード
- ボブという名の猫 幸せのハイタッチ
- ザ・コンサルタント
- ドクター・ストレンジ
- アトミック・ブロンド
- 銀魂
- あさひなぐ
- ナイス・ガイズ
- モアナと伝説の海
- ゴースト・イン・ザ・シェル
- スキップ・トレース
- ジョン・ウィッグ:チャプター2
- スプリット
- 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1 冒頭30分の音響は素晴らしい
- 22年目の告白 私が殺人犯です
- 僕のワンダフル・ライフ
- ザ・ウォール
- ハードコア
- キング・アーサー
- 美女と野獣
- パージ:大統領令
- ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命
- ノー・エスケープ 自由への国境
- ワイルド・スピードICE BREAK
- 夜に生きる
- LIONライオン 25年目のただいま
- バーニング・オーシャン
- 海底47m
- 光(河瀬直美監督)
- パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
- ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
- マグフィニセント・セブン
- マリアンヌ
- 花筐
- 虐殺器官
- ガールズ&パンツァー 最終章 第1話 音響は素晴らしい。
- ひるね姫
- ドッグ・イート・ドッグ
- DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団
- アウトレイジ最終章
- 無限の住人
- ダイバージェントFINAL
86位:
- ザ・マミー/呪われた砂漠の王女
- 美しい星
- レイルロード・タイガー
- ライフ
- 忍びの国
- トランスフォーマー/最期の騎士王
- エイリアン:コヴェナント
- 関ヶ原
- スイス・アーミー・マン
- 亜人
- エルネスト 広島を訪問するシーンは良かった。
- 氷菓 京都アニメーションの作劇・脚色のお手本があっても越えられなかった。
- ビジランテ 先行類似作を越えられていない。
- 勝手にふるえてろ ただ合わなかっただけです。映画が悪かったとは思わない。
- 君の名は。 11月TOHOシネマズ赤池のプレオープンで見たのが今のところの最後
- この世界の片隅に DCP版も時計が見やすいリテイク版に切換になってます。
- アリーテ姫
- ドント・プリーズ
- 奇跡の2000マイル
- 超時空要塞マクロス・愛おぼえていますか 爆音映画祭
- ぼくのエリ 200歳の少女
- ウィンターウォー 厳寒の攻防戦 完全オリジナル版
- ぼくの伯父さん