2014年1月5日日曜日

[映画] 私的映画ランキング2013

2013年12月29日までに78本84回見ました。
過去ランキング:2009年2010年2011年2012年

1位 クロニクル(10月13日)
 POV、Found Footageものでもまだやる事はあるという事を示した傑作。それ以前に物語、キャラクタ造形と表現がしっかりしていた事が大きいです。

2位 ゼロ・グラビティ(12月14日3D吹替、27日IMAX 3D字幕)
 映画体験を革新。何回破片が当たって死ぬかと思ったか。変な表現が多いのは感じる所ですが、それを上回るものをもった作品。本作が1位でも良いかなと思うぐらい。

3位 ハンナ・アーレント(12月29日)
 最後の掘り出し物案件。年末年始旅行時に神戸に立ち寄って見てきました。悪には2種類あって一つは役人が盲目的に規律に従い日常の業務として悪を為せるという発見について描く映画です。正しき事を主張し続けるハンナに対して旧友たちが反論するその同調圧力の凄まじさなど淡々と描写。その中でのハンナの強さとそれ故の苦しみを再現していた。

4位 アンナ・カレーニナ(3月31日)
 舞台劇風なルックを取りつつも、映画であるという異種複合で新しい表現を実現。
 古典的名作なのに新しい、という言葉が似つかわしい。

5位 恋するリベラーチェ(11月2日)
 マット・デイモンとマイケル・ダグラスの二人が演技をぶつけ合った傑作。
 スティーヴン・ソダーバーグ監督がTV映画として作った本作、これが何故映画館でかからないのかといえば主題が主題だからか。人間の本性を描き切っていてお勧めです。

6位 天国の門 デジタル修復完全版(11月3日)
 ユナイテッド・アーティスト社を潰した元凶と言われる作品を初めて見る事が出来ました。長過ぎる、このテーマはなんだと紛糾して編集してでも上映館がなく当時最高額だった4000万ドルという制作費を回収出来ずUA社の破綻の引き金を引いたという本作、つながり自体は希薄ですが作品全体としては必要なのだというチミノ監督の想いが伝わってくる傑作でした。これのどこが面白くないと言うのか。
テーマがジョンソン郡戦争という大牧場主と中・小・個人牧場主との利害の衝突に端を発して私的処刑にまで及んだ大牧場主の傭兵たちに対抗したものの州知事の介入で傭兵たちは裁かれる事なく終わったというアメリカ史の汚点とも言えるテーマ。これにチミノ監督が史実と異なる展開を描いてみせた事が、アメリカの映画批評家などの批判を引き起こして、ろくに上映されずお蔵入りしたと見てます。
3時間超の大作ですが、映画の中での大牧場主と東欧移民の戦いは現代の持てる者が持てない者を食う事に対する抵抗という図式で見る事も出来て、今ならアメリカでも受け入れられるのではないかと思った次第です。ともかく見ておいて損はないです。

7位 リンカーン(4月22日、5月4日)
 こういう重厚な作品を作る人とは思ってませんでした。見る目がなかったと反省。

8位 ゼロ・ダーク・サーティ(2月16日、23日)
 911以後のアメリカ現代史の重要なテーマを追う際の重要テーマの一つ。単にアメリカ万歳となっていないところが流石。

9位 キャプテン・フィリップス(12月7日)
 宣伝に問題あり。本作は予告編だと感動巨編扱いですが実際は史実を整理してフィリップス船長の体験を映画を通じてみせるという事に徹した作品。
 原作にあるフィリップス船長の家族の動きは一切入らず。また映画的とも言えると思った実際にあった出来事も削られていて無駄が無い映画に仕立てられている。
特にトム・ハンクスの長回しシーンは必見。あの演技力はだてではないと思った。
本作を見る前に「謎の独立国家ソマリランド」を読んでおくと、背景として描かれているソマリア問題が見えてくるというあたり、思ったより公平に作られた映画だと思います。
(そういう情報が無くても見られますが、ソマリアはそんな単純な国ではないし、ソマリア海賊たちの描写一つ一つ事実に基づいている事が分かって興味深く見られるはず)

10位 クラウドアトラス(3月20日)
 情報なしに見れば面白い映画です。俳優たちがいくつもの役をこなしていてもそれが分かるような作りにはなってませんし、そこが本作の見所でもないと思う。
各年代における優れた時代考証に基づく作品の作り込み、原作の特異な物語構造を単純に模倣せず映画としての最適な構造の選択。原作のテーマを理解して映画に展開してみせたテクニック。時系列が複雑に絡む作品ですが、見てみたらシンプルだし分かりやすい。何を映画として表現しようとしたのかよく考えられていると思う。
 原作と大きく変えてきている点がありますが、映画としての決着を考えるとこれはこれで良かった。そうでないとある物語に対して救いが無さ過ぎる。
(そして原作もあれはあれでいいと思う)

11位 横道世之介(3月2日)
 この作品、原作が厄介なんですよねえ。ある事件をモチーフにしていて、その事について映画を批判される方も発生。ただ、事件の何もかも取り入れた訳ではなく物語の種として取り込まれたのだろうなというのは「横道世之介」という物語全体を見れば分かる事ですし。
 映画としては80年代へ引き戻される感覚、当時の登場人物たちが現代ではどのように暮らしているのか、そして主人公は?というお話。写真をやっている人は見るとそういう頃があったよな(世之介のようにモデルになってくれる人がいるかまでは知らないですけどね)というありきたりな事を丁寧に描き込んだ所が良い。「南極料理人」と本作は沖田監督の代表作と言っていいと思う次第。

12位 プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命(6月7日)
13位 マジック・マイク(8月14日)
14位 かぞくのくに(12月8日)
15位 サニー 永遠の仲間たち(12月7日)
17位 パシフィック・リム(8月10日(2D字幕)、11日(IMAX 3D吹替、同字幕))
18位 風立ちぬ(7月20日、8月24日)
19位 ウエストサイド物語(5月19日デジタルリマスター版)

20位 劇場版魔法少女まどか☆マギカ 新編叛逆の物語(10月26日、11月2日)
21位 飛べ!ダコタ(10月20日)
22位 もらとりあむタマ子(12月29日)
23位 スタートレック イントゥ・ダークネス(8月16日2D字幕版、9月1日3D吹替版)
24位 ホワイトハウス・ダウン(8月18日)
25位 フラッシュバックメモリーズ3D(3月2日)
26位 ベルリンファイル(7月21日)
27位 凶悪(10月26日)
28位 スーサイドショップ2D(9月22日)
29位 ローマでアモーレ(6月17日)

30位 LOOPER/ルーパー(1月12日)
31位 ムーンライズ・キングダム(2月15日)
32位 舟を編む(4月13日)
33位 世界にひとつのプレイブック(2月22日)
34位 L.A.ギャングストーリー(5月3日)
35位 大統領の料理人(9月22日)
36位 コン・ティキ(6月29日)
37位 モネ・ゲーム(5月18日)
38位 トランス(10月19日)
39位 ライフオブパイ(1月26日)

40位 ラストスタンド(5月2日)
41位 バレット(6月8日)
42位 シュガー・ラッシュ(3月31日)
43位 2GUNS(11月2日)
44位 サイド・エフェクト(9月22日)
45位 オブリビオン(6月8日)
46位 グランド・イリュージョン(10月27日)
47位 はじまりのみち(6月23日)
48位 ワイルド・スピード EURO MISSION(7月14日)
49位 怪盗グルーとミニオン危機一発(9月28日)

50位 さよなら渓谷(7月11日)
51位 ザ・マスター(3月30日)
52位 イノセントガーデン(6月16日)
53位 マリーゴールドホテルで会いましょう(2月4日)
54位 ルビー・スパークス(3月18日)
55位 アイアンマン3(4月27日 4DX上映)
56位 エンド・オブ・ホワイトハウス(6月29日)
57位 ロンドンゾンビ紀行(1月24日)
58位 偉大なるギャツビー(6月15日)
59位 ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝(1月19日)

60位 アウトロー(2月9日)
61位 藁の盾(5月3日)
62位 シャドー・ダンサー(4月24日)
63位 ハングオーバー!!!最後の反省会(6月29日)
64位 ワールド・ウォーZ(8月10日)
65位 フライト(3月2日)
66位 グランドマスター(6月8日)
67位 マン・オブ・スティール(8月31日)
68位 さよならドビュッシー(1月27日)
69位 96時間/リベンジ(1月13日)

70位 マラヴィータ(11月16日)
71位 テッド(1月26日)
72位 エリジウム(10月19日)
73位 オズ はじまりの戦い(3月10日)
74位 かぐや姫の物語(12月21日)
75位 REDリターンズ(12月15日)
76位 許されざる者(10月19日)
77位 47ronin(12月14日)

ワースト:
78位 探偵はBARにいる2(5月18日)